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平成8年度 新医療技術開発研究
(10) 2-2

方向転換、階段昇降を含む
歩行リハビリテーションのための
バーチャル散策システムの開発研究


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研究組織
(1)国立大阪病因 石原 謙
(2)立命館大学 牧川 方昭
川村 貞夫
田畑 修
(3)神戸大学 吉田 正樹
(4)労災リハビリテーション工学センター 森本 正治
(5)大道会ボバース記念病因 真鍋 清則
(2)レーベンスクラフト(株) 山下 晴郎 宮永 裕巳
谷 典正  佐々木 明彦
谷 白糸  木下 紀彦

研究写真

報告書表紙
<報告書目次>

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<研究報告抜粋>
2.要約
高齢社会を迎え、高齢者の健康管理の重要性が叫ばれている。本研究では、方向転換、階段昇降を含む歩行リハビリテーションのためのバーチャル散策システムの開発研究を行っている。

 一つの目的は、高齢者が意欲的に自己健康管理に励むことの出来る歩行訓練装置の実現であり、もう一つの目的は、多様な人の歩行形態に対して、被検者の生理反応に応じた適度の歩行負荷を与えうる歩行訓練装置の実現である。本バーチャル散策システムは大きく、
 1)方向転換、階段昇降を可能とする歩行面機構、
 2)仮想散策コース表示のためのHMD(Head Mount Display)システム、
 3)仮想散策コース作成のためのミニチュア散策コースシステム、
 4)被検者に適度の運動負荷を与えるための運動状況検出システム、
 の4つのシステムから構成される。
 
 研究初年度に当たる平成8年度においては、上記開発研究項目の打ち、
 1)の歩行面機構ならびに2)のHMDシステムについて検討を行った。その結果、1)の歩行面機構に関しては、2つの左右脚用歩行板を歩行遊脚期には足部移動に追従させ、立脚期には引き戻す機構を考案、試作し、本方式の有効性を確認した、また1)のHMDシステムに関しては、既存のHMDシステムを使用し、左右画面の描画速度の向上に努め、被検者に違和感を与えない立体画像表示システムを作ることが出来た。
3.研究目的
 我が国も本格的な高齢化社会を迎え、いかに高齢者の健康を管理し、寝たきりになることなく、高齢者を自立へと導く種々の工夫が求められている1).本研究は歩行に焦点を当て、第一の目的としてアメニティ性の高い歩行訓練装置を開発することを目的とした2,3).ヒトも動物、すなわち動く物である以上、移動手段の基本である歩行機能の維持、向上あるいは回復が高齢者のQOLを高める上で重要であると考えたためである。ただトレッドミルに代表される従来の歩行訓練はともすると単調に陥りがちであり、長期にわたって訓練を持続させるには問題があった。健康維持、機能回復は楽しく、個々人の歩行機能に応じた訓練意識を明確に持ちうるようなものであるべきであるということには問題はないであろう。

 また第2の目的として、本システムが平地歩行、遅速歩行、速歩、階段昇降、坂道歩行、沼地歩行、絨毯上歩行など、人の多様な歩行形態に対応出来ることを利用し、被検者の歩行に伴う心拍、呼吸変動などの生理学なパラメータの変動、着床力、離床力などの運動学的なパラメータの変動の同時計測データと組み合わせることによって、被検者に適度の運動負荷を与えることの出来るシステムの開発を目指している。従来、適当な指標がなく、困難とされていた片麻痺患者の機能回復訓練の定量的な効果判定、義足歩行訓練における最適機能特性の把握などへの応用が可能となる考えたためである。

 本研究では、上記の歩行訓練が備えるべき2つの性格、すなわちアメニティ性と個性、病態に応じた訓練プログラムを実現するため、VR(Virtual Reality)技術を用いた仮想現実散策コース呈示システムと、メカトロニクス技術を用いた方向転換、階段昇降可能な歩行面機構を検討した。仮想現実散策コースシステムによって、被検者は自らの歩行機能に応じた散策コースを選択出来、また意欲をもってより困難な散策コースを選択することが可能となるだけでなく、楽しく、長時間にわたって訓練を持続することが可能となる。例えば、今日はすこしがんばって隣町へ洋服を買いに行きましょう、というのような訓練目的の設定が可能となる、というわけであるが、更に患者同士、被検者同士のバーチャル空間上での会話、インターネットを介した一般社会人、世界中の人々との触れ合いなど、現行のインターネット技術、マルチメディア技術の目指すところがそのまま流用可能となり、更に被検者の動機付けに大きな効果があると考えている。歩行面機構はこのような被検者が選んだコース上の歩行をシミュレートするための工夫であり、複雑な仮想散策コース、仮想道路条件を生み出すための機構である。

 平成8年度は異常のバーチャル散策コース開発研究の初年度に当たり、研究目的として、患者の種々の歩行をシュミレートするための歩行面機構、ならびにヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いたバーチャル散策コース呈示システムの開発研究をおこなうことを研究目的とした。ただ歩行面機構に関してはそのまま流用しうる既存技術は見あたらず、まずは平面上での歩行を想定した基本システムを開発することを目標とし、以後の複雑な歩行シュミレータのたたき台とした。
4.研究計画
図1に方向転換、階段昇格を含む歩行リハビリテーションのためのバーチャル散策システムの全体像を示し、下記に船隊計画を示す。

 本システムは高齢者などの歩行訓練より楽しく、快適に行ってもらおうとするものであり、仮想の高遠、美術館、動物園、湾岸内の坂道、階段、ぬかるみのある道など、種々のコースを歩けるシステムを目指しており、大まかにはそのような仮想の散策コースシステムと、種々の歩行状況を作り出す歩行シュミレーションから構成される、実際には図1に示されるように、種々の散策コースをシュミレートする歩行面機構、被検者に散策コースを呈示するバーチャル散策コース呈示システム(HMDシステム)、バーチャル散策コース画像発生のためのミニチュア散策コースシステム、心電図、筋電図、間接角度などの被検者の歩行に伴う生理的、運動学的パラメータの計測システム、の4つから構成され、以下の段階を踏まえて開発研究を進めている。

第1段階:要素技術の開発
1)方向転換、階段昇降などの種々の歩行コースをシュミレートする歩行面機構の検討
2)バーチャルリアリティ技術を用いたバーチャル散策コース呈示システムの検討
3)ミニチュア散策コース発生システムの検討
4)生理、運動データ計測システムの検討
第2段階:ヒトへの適用方法の検討
1)歩行面機構動作と被検者の歩行動作との整合性のとり方の検討
2)被検者への歩行負荷方法の検討
3)被検者の生理反応の検出と歩行負荷へのフィードバックの検討
第3段階:アメニティ性の検討
1)被検者の意欲を掻き立てるバーチャル散策コースの検討
2)沼地歩行、絨毯歩行など、より臨場感にあふれた歩行シュミレーション方法の検討の検討
ただ第1段階の歩行面機構、コース呈示システムなどの要素技術に関しては、第2、第3段階の実際の臨床応用に応じて改良を加えていくものとした。
7.まとめ
アメニティー性の高い歩行訓練装置を実現するために、方向転換、階段昇降を含む歩行リハビリテーションのためのバーチャル散策システムの開発研究を行っている。研究初年度に当たる、平成8年度の成果としては、方向転換、階段昇降を可能とする歩行面機構ならびに仮想散策コース表示のためのHMD(Head Mount Display)システムのプロトタイプを開発することが出来、ヒトの歩行実験を行うことが出来た。また臨床応用に供するための問題点も明らかにすることが出来た。しかし当初の目的であるアメニティ性の高いシステムに仕上げるためには、更に仮想散策コース作成のためのミニチュア散策コースシステム、被検者に適度の運動負荷を与えるための運動状況検出システムなどの開発研究を更に続ける必要がある。引き続き研究をすすめる必要があり。


研究写真
試作した歩行面機構 3回転自由度を有する歩行面機構

バーチャル散策コース呈示システム 超音波を利用した足部追跡システム

バーチャル散策コース/システム外観

 

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